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重田 幸博; 木村 義隆*; 藪田 肇; 長谷川 圭佑; 池沢 芳夫
Proc. of the Int. Radiation Protection Association,Vol. II, p.1654 - 1657, 1993/00
人工知能(AI)技術を放射線管理に適用することにより、専門家の知識や経験を共有化し、また、放射線防護に関する新たな知見を導入することが容易となる。そこでAI適用の第一ステップとして、放射性物質の輸送に関するエキスパートシステムのプロトタイプを開発した。本システムは、「輸送容器の判定」、「容器区分の適合性診断」、「放射性物質数量限度の判定」の3つのサブシステムから構成されている。本システムの開発により、放射性物質輸送時における解釈、判断業務の合理化と信頼性の向上を図ることができた。
中川 正幸; 藤井 貞夫*; 宇野 昌嘉*; 小川 博志*
Journal of Nuclear Science and Technology, 29(11), p.1116 - 1119, 1992/11
原子炉の炉心設計においては設計目標及び設計基準を満たす設計パラメータのセットを見つけるためには、各設計分野で多くのパラメータ計算を必要とし、且つ繰り返しが必要となる。デザインウィンドウを書くことにより設計者はよりこの様なパラメータを見付け易くなるが、なお且つ従来の方法では手間がかかる。ここではA.I.技術を用いて自動的にデザインウィンドウを探索する方法を考案し、例として熱流力設計に応用した。まず設計条件を満足するパラメータを見付けた後、設計成立範囲を探索して行く。この手法にはLISPで書かれた知識ベース、推論エンジン、パラメーターチェンジャーなどのプログラムが用いられ、専門家の知識が大巾に生きる様にシステムを作った。高転換軽水炉を例とした結果では、従来の手法による結果と大へん近い結果をEWSで15分の計算で得ることが出来た。
横林 正雄; 吉田 一雄
日本原子力学会誌, 33(7), p.695 - 702, 1991/07
原研で開発したエキスパートシステムDISKETは原子炉の異常診断を目的に知識工学的手法を用いたもので、そのプログラムには記号処理に適したLISPを使用している。本システムは大型計算機FACOM-M780上で稼動しているが、LISPの計算機依存性、記憶容量の大きさ、大型計算機の利用上の制約等を解消するため、汎用言語のFORTRANで書き直し小型計算機上で稼動する実用的なシステムを開発した。これら2つのバージョンの性能を比較した結果、LISP版はFORTRAN版の推論時間、主記憶容量共に2倍以上を要していることが分かった。従って、診断手法の研究段階では、まずLISP等のAI言語を用いてシステムを開発し、その有効性を確認した後はFORTRAN等の汎用言語で書き直す方式は実用的なエキスパートシステム開発のアプローチである。
横林 正雄; 吉田 一雄; 鴻坂 厚夫; 山本 稔*
Journal of Nuclear Science and Technology, 23(4), p.300 - 314, 1986/00
被引用回数:10 パーセンタイル:72.66(Nuclear Science & Technology)原子力発電プラントで発生した異常事象の原因,種類を固定するために知識工学を用いたシステムの開発を行っている。このシステムは知識ベースと推論機構とから成っており、推論機構にEXPERTを用いてパイロットシステムを作成し診断を実行した結果についてはすでに報告した。しかしEXPERTは静的な現象を対象とした推論機構なので、プラント診断のような動的な現象には不適切であるため、新しくIERIASを開発した。IERIASの特徴は、(1)時間の履歴を考慮している,(2)知識ベースのユニット化を可能にしている,(3)使用言語に記号処理に適したLISPを用いている。IERIASとPWRプラントシミュレータによる解析結果から作成した知識ベースを用いて推論を実行した。その結果、IERIASは、上記特徴から生かされ、プラント診断に有効であることがわかった。
松元 章
日本原子力学会誌, 20(2), p.87 - 89, 1978/02
放射性廃棄物の処分法のうち「封じ込め」を原則とする処分について、基本原則と方法論を紹介した。廃棄物の種類に応じ、必要な封じ込め期間と封じ込め性能に差があることを数量的に表示し、低レベル廃棄の処分実施例と問題点、高レベル・TRU廃棄物のために提唱されている各種処分法(案)の概要を示した。(なお、本稿は、表題で企画されている特集の一部である。特集は、1.緒論、2.原子炉、3.ウラン加工・再処理、4.処分技術、5.処分に関するリスク・アナリシス、6.処分に関する環境問題、7.社会とのかかわり合いの全7章から構成される。)
浅井 清; 稲見 泰生
情報処理, 9(5), p.253 - 260, 1968/00
本論において、いくつかのLISPコンパイラを問題にするので、混乱を避けるために、言語の名称を定めておきたい。LISP1.5とはJ.McCarthyによるものを指し、LISP1.5SはM.I.T.のLISP1.5に小さな改良を加えたスタンフォード大学版を指す。また筆者のひとりは、実験用の小さなLISP(計算機はNEAC 2200-200,16K字)の作成を手伝ったことがあり、このとき作成されたものをLISP01とよぼう。MAZEは、日本原子力研究所計算センターで作成され、現在はデバッグをかねて数式処理その他に試験的に使用されているLISPコンパイラである(計算機はIBM 7044,アクセス・タイムは2s)。